ハラールとは
イスラム教徒が安心して利用できる
「許された」食品・サービスを知る
ハラールの基本概念
ハラール(Halal)はアラビア語で「許された」という意味です。
イスラム教の教えに従い、原材料・製造方法・加工過程すべてにおいて適正であると認められた食品や商品を指します。世界に約20億人いるムスリム(イスラム教徒)にとって、ハラールな食品を選ぶことは宗教的義務です。
ハラールの概念は食品だけにとどまらず、化粧品、医薬品、金融サービスなど幅広い分野に適用されており、現代社会においてますます重要性が高まっています。
反対に、豚肉やアルコールなど、イスラム教で避けるべきとされるものは「ハラーム(禁止)」と呼ばれます。近年、日本でもハラール対応は国際的なビジネス展開において重要な要素となっています。
ハラール(許可)に含まれるもの
食肉・魚介類
- ✓ 牛肉・鶏肉(適切な屠畜)
- ✓ 魚介類全般
- ✓ 卵・乳製品
植物性食品
- ✓ 野菜・果物
- ✓ 穀物・豆類
- ✓ ヴィーガン食品 ※
加工食品
- ✓ ハラール認証済み調味料
- ✓ 認証済み加工食品
- ✓ 植物性油脂
※ ヴィーガン食品について:ヴィーガン(完全菜食)食品は動物由来成分を含まないため、基本的にハラール要件を満たします。(但し、アルコールフリーの製品に限ります)
❌ ハラーム(禁止)の例 — 豚肉・豚由来成分、アルコール、不適切な屠畜の肉、豚由来ゼラチンなど
ハラール認証について
ハラール認証の主な分類
ハラール認証は用途と対象によって大きく2つのカテゴリーに分けられます
アウトバウンド<輸出>向け
輸出を前提とした商品認証
輸出する国の国際基準に依存し、輸出国との相互認証を取得する必要があります。
⚠️ 相互認証がないと輸出不可
インバウンド<観光>施設
観光ムスリム向け施設認証
飲食店・宿泊施設向けで、近年の世界的なムスリム観光の拡大に対応した国内基準です。
国内のハラール認証団体の基準と種類
「どこの国でも」通用するハラール認証はありません
オーソライズドハラール認証
(国際相互認証団体)
輸出関連事業全般、食肉加工食内流通全般、化粧品医薬品食品関連飲食店宿泊施設
ローカル認証
主に国内を流通を目的とする製造業(食品、化粧品、日用品)飲食店、宿泊施設
モスク認証/プライベート認証
在日ムスリム多種多様な事業全般。但し認証を必要とする事業は除外
ムスリム・フレンドリー/ウェルカム
(認証なし)
観光庁の基準に基づいた、ノーポーク、ノーアルコール情報開示型受け入れ対応
出典元:一般社団法人 国際観光政策研究所
認証取得の流れ
原材料確認
使用する全ての原材料がハラール基準に適合しているか確認
製造/屠畜
イスラム法に従った適切な製造・屠畜プロセスの実施
審査
認証機関による書類審査および現地監査の実施
認証/更新
認証証明書の発行と定期的な更新・監査
ハラール対応のメリット
ハラール認証の取得は、単なるコンプライアンス以上の価値をもたらします
新市場開拓
世界20億人のムスリム市場へのアクセス獲得
中東・東南アジア・欧州など成長市場への参入機会
ブランド価値向上
多様性への配慮と品質管理の証明
CSR・ESG経営の推進、企業イメージの向上
競合優位性
他社との差別化と先行者利益の獲得
日本国内でのハラール対応は依然として少数派
ハラール市場の成長
世界ハラール市場規模(2023年)
市場成長率(予測)
世界ムスリム人口
世界のハラール市場と
インバウンドの拡大
300兆円を超える巨大市場と、急成長する日本のインバウンド需要
世界の宗教人口別割合 ※1
訪日外国人数の推移(2000年〜) ※3
※1 出典:Pew Research Center – How the Global Religious Landscape Changed From 2010 to 2020
※2 出典:Future Market Insights – Halal Food Market Size, Share & Forecast Outlook 2025 to 2035
※3 出典:Japan Tourism Statistics (JNTO) – Visitor Arrivals to Japan データページ