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【業界動向】サイゼリヤ、世界初のハラール認証店舗をマレーシアで開店 - 大手外食チェーンが挑む20億人市場

【業界動向】サイゼリヤ、世界初のハラール認証店舗をマレーシアで開店 - 大手外食チェーンが挑む20億人市場

この記事でわかること

  • サイゼリヤ「世界初ハラール店舗」の概要と、JAKIM認証取得計画
  • マレーシアが「ハラールのハブ」として選ばれた戦略的意味
  • アジア事業の営業利益率11%(国内3.5%)という収益構造
  • 大手外食チェーンのハラール参入が、日本の食産業全体に与える影響

日本の大手外食チェーンが、本格的にハラール市場へ踏み込みました。サイゼリヤが2026年6月4日、マレーシアのクアラルンプールに1号店を開店。同社として世界初となるJAKIM(マレーシア・イスラム開発庁)のハラール認証取得を目指しています。将来的には100店舗計画、その先には世界20億人のムスリム市場が視野に入っています。

前回の第4弾では家庭用品大手・花王のインドネシア進出を取り上げましたが、今回はいよいよ「外食」の大手が動きました。日本の食産業全体がハラール市場に本気になってきていることを示す、象徴的なニュースです。

サイゼリヤ・マレーシア1号店 - 何が発表されたのか

報道の要点
・2026年6月4日、クアラルンプールの AEON Mall Taman Maluri に開店
・店舗規模:約223㎡・約130席・マレーシア人従業員約30人
サイゼリヤとして世界初のハラール認証取得店舗 を目指す
・認証機関: JAKIM(マレーシア・イスラム開発庁)、営業開始後3〜4ヶ月で取得予定
・初年度3店舗、将来的にマレーシア国内 100店舗 計画
・価格帯は RM8.90(約360円)から、スパゲッティ・ボロネーゼやマルゲリータピザなど
・現地限定メニューとして ルンダンソース(マレーシア伝統料理)を使ったピザ・パスタも展開

出典: 日本経済新聞「サイゼリヤ、マレーシア1号店を開店 ハラル認証目指す」NNA ASIAビジネスジャーナルほか

なぜマレーシアが「最初の一歩」なのか

サイゼリヤがマレーシアを選んだのは偶然ではありません。マレーシアは「ハラールのハブ」として世界的に位置づけられている国です。

マレーシアの認証機関 JAKIM は、国際的に最も信頼性が高いハラール認証機関の一つとされ、多くのイスラム諸国が JAKIM 基準を受け入れています。つまり、JAKIM でハラール認証を取得することは、他のイスラム諸国への展開の「グローバルパスポート」を手に入れることを意味します。

マレーシア(人口の約60%がムスリム)で成功すれば、次に見えてくるのは インドネシア(約2.7億人、ムスリム比率約87%) や中東市場。サイゼリヤの100店舗計画は、その先の20億人市場への足がかりとしての意味を持っています。

サイゼリヤの海外戦略 - 見えてくる収益構造

今回の動きの重みを理解するには、サイゼリヤの海外事業の収益構造を知る必要があります。

・国内営業利益率:約3.5%
・アジアセグメント営業利益率:約11%(国内の約3倍)

つまり、サイゼリヤの利益の多くは既に アジア事業が支えている 構造にあります。国内はブランド維持のコスト、アジアは成長エンジン。その中でマレーシア(そしてハラール市場)は、次の主力戦場として明確に位置づけられていると言えます。

ハラール対応の中身 - サプライチェーン全体の設計

ハラール認証店舗を運営するということは、店内の調理オペレーションだけでなく、食材のサプライチェーン全体をハラール基準に沿って設計するということです。

サイゼリヤのマレーシア1号店では、以下の4点が公式に打ち出されています。

  • ハラール認証済み原材料 の使用
  • 経験ある ハラール・エグゼクティブ による管理
  • 調達・保管・調理の全プロセスの厳格な管理
  • 衛生・品質・食品安全基準の維持

食材の一部は、サイゼリヤが持つ オーストラリアの自社加工施設 からハラール対応のかたちで調達される計画です。メニューも国内版から大きく変更され、ハンバーグは廃止、チキンが主力、マレーシア伝統の ルンダンソース を活かした限定商品を展開するなど、現地の食文化への配慮も細かく組み込まれています。

「大手企業ハラール参入」シリーズが示す3つの潮目

今回のサイゼリヤの動きは、前回取り上げた 花王のインドネシア進出 と合わせて読むと、業界全体の3つの潮目が見えてきます。

① 「食品」から「外食」までハラール対応が広がった
第4弾では化粧品・トイレタリー大手の花王、第5弾で外食大手のサイゼリヤ。「業界横断でのハラール参入」 が本格化しています。

② 「東南アジア → グローバル」の展開ルート
花王はインドネシア、サイゼリヤはマレーシア。東南アジアを起点に世界18〜20億人のイスラム圏へという共通のルートが定着しつつあります。

③ 「認証取得は事業戦略の中核」の時代へ
かつては「ハラール対応」は特別なオプションでしたが、今は 事業拡大のための必須条件 になっています。JAKIM や BPJPH、日本国内では JHA・NAHA・JHF といった認証機関の重みが、企業戦略の中で確実に増しています。

関連記事:インドネシアと日本のハラール認証機関の相互認証(MRA)完了もあわせてどうぞ。

HALAL ICHIBA の視点 - 日本国内の飲食店対応

サイゼリヤはマレーシアで、日本の外食業界を代表するかたちでハラール対応にチャレンジしています。一方、私たち HALAL ICHIBA は「日本国内」で、飲食店・ホテル・食品事業者の皆さまがハラール対応を進めるための食材供給を担っています。

訪日ムスリム観光客の増加、国内在住ムスリムのお客様の生活ニーズ、企業のインバウンド対応 - こうした需要に応えるには、認証済みの調味料・食肉・冷凍食品などをすぐに揃えられる仕組み が不可欠です。

サイゼリヤの動きが示すように、ハラール対応は「特別なメニュー」から「標準ラインの一部」へと位置づけが変わりつつあります。HALAL ICHIBA は、その変化を国内側から下支えする役割を担いたいと考えています。

HALAL ICHIBA の取り組み

ハラール調味料スターターセット

和食の基本調味料10品を一度にそろえられるお試しセット。「まずハラール対応の和食を提供したい」と考える飲食店様に、実際に使える形でお届けします。

この他にも、ハラール認証済みの調味料・お肉・チーズ・お茶・冷凍食品などを業務用サイズも含めて幅広く取り扱っております。

まとめ

サイゼリヤの「世界初ハラール店舗」というニュースは、単なる1社の海外進出の話ではありません。日本の食産業全体が、ハラール市場を主要戦場として捉え始めたことを示す象徴的な事例です。花王、そしてサイゼリヤ - 大手企業の動きが加速する中、HALAL ICHIBA は日本国内側でこの流れを支える立場から、確かな商品をお届けしていきます。

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