この記事でわかること
前回の記事(約1ヶ月後に迫るインドネシア「輸入食品ハラル義務化」第2段階)では、2026年10月18日に発効する新規制の内容をお伝えしました。では、実際に企業はどう動いているのか。
その先行事例が 花王 です。同社はインドネシアで ハラル対応の日焼け止めを現地生産する設備を新設し、義務化に真正面から対応。さらに現地開発の第1号商品として汗対策製品を投入し、世界18億人のイスラム圏市場への展開を視野に入れています。
📌 この記事でわかること
- 花王がインドネシアで進めるハラル対応の具体的な中身
- 2026年10月の義務化に対し、大手企業がどう先手を打っているか
- 急成長するASEAN日焼け止め市場の規模(2024年886億円→2029年1,563億円)
- 「食品以外」にも広がるハラル認証の実態と、日本企業への示唆
花王の動き - 報道の要点
・花王が、世界最多のイスラム教徒を抱える インドネシア でハラル製品市場を深耕
・現地の開発拠点を活用した第1号商品として 汗対策製品 を投入
・2026年10月からの日用品ハラル認証義務化に対応し、既存工場に新設備を導入して ハラル対応日焼け止めの現地生産 を開始
・ASEAN主要6カ国の日焼け止め市場は 2024年時点で886億円、成長速度は世界市場の倍以上で 2029年に1,563億円 へ拡大する予測
・インドネシアでの開発商品を、世界18億人のイスラム教徒がいる国々へ展開する構想
出典: 日本経済新聞「花王、ハラル認証でインドネシア深耕 巨大市場とイスラム圏の二兎狙う」、同「花王、ハラル18億人市場挑む インドネシアが要、汗対策製品開発 家庭用品も認証必要に」
注目すべきは「義務化への先手」というタイミング
この動きで最も重要なのは、花王が 規制の発効を待たずに生産設備を先に整えた という点です。
前回記事で解説したとおり、インドネシアでは 2026年10月 から化粧品・日用品を含む幅広い製品でハラル認証取得(または非ハラル表示)が義務化されます。多くの企業が期限直前の対応に追われる中、花王は 現地生産体制まで構築して臨む という選択をしました。
義務化は「守りのコスト」として捉えられがちですが、先行して体制を整えれば 競合が対応に追われている間に市場シェアを取りに行ける。花王の動きは、規制対応を 攻めの投資に転換した事例 として読むことができます。
数字で見るASEAN市場の魅力
なぜ花王がここまで踏み込むのか。背景には市場の成長スピードがあります。
ASEAN主要6カ国の日焼け止め市場は 2024年で886億円。これが 2029年には1,563億円 へ拡大すると予測されており、その成長速度は世界市場の倍以上です。温暖化による紫外線対策ニーズの高まりも追い風になっています。
そしてその先には、世界18億人のイスラム圏市場が広がっています。インドネシアで通用する製品を作れば、そのノウハウと認証が他のイスラム諸国への展開資産になる - これが花王の戦略の核心です。
「食品以外」にも広がるハラル認証
ハラル(戒律に沿った・許された)という概念は、しばしば「食べ物の話」として理解されます。しかし実際には、化粧品・洗剤・トイレタリー製品・医薬品まで、生活のあらゆる領域に及びます。
花王が汗対策製品や日焼け止めのハラル対応に踏み込んだ背景には、まさにこの 「認証を取らないと市場に居られない」という現実 があります。食品業界だけの話ではなくなったということです。
日本企業への示唆 - 3つのポイント
① 規制対応は「期限前」に動くほど有利
認証取得には原材料の遡及確認、社内体制(SJPH)整備、SiHalal登録など複数の工程が必要です。直前対応では間に合わないケースも出てきます。
② 認証は「1国分」ではなく「展開資産」
インドネシアBPJPHの認証、あるいはマレーシアJAKIMの認証は、他のイスラム諸国への展開時に信頼の土台になります。1回の投資が複数市場に効きます。
③ 業界の垣根を越えた動きが加速している
食品(サイゼリヤ)、家庭用品(花王)、そして輸入食品全般(10月の義務化)。ハラル対応が業種を問わない事業要件になりつつあります。
HALAL ICHIBA の視点
花王の動きは化粧品・トイレタリーの分野ですが、私たち HALAL ICHIBA は 「食」の領域でハラール認証済み商品 をお届けしています。同じハラル認証のエコシステムの中で、それぞれの領域で信頼できる選択肢を広げていく - それが業界全体の成長を支える構造です。
当店で取り扱う商品の認証機関には、NAHA(日本アジアハラール協会)・JHA(日本ハラール協会) など、インドネシアBPJPHと相互承認済みの機関が含まれます。国内で飲食店・食品事業者にご利用いただくだけでなく、海外展開を視野に入れる事業者にとっても選定の目安としてご活用いただけます。
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HALAL ICHIBA の取り組み
和食の基本調味料10品を一度にそろえられるお試しセット。「ハラール対応を検討し始めた」飲食店様に、すぐ使える形でお届けします。
この他にも、ハラール認証済みの調味料・お肉・チーズ・お茶・冷凍食品などを業務用サイズも含めて幅広く取り扱っております。
まとめ
花王のインドネシアでのハラル戦略は、2026年10月の義務化に対して大手企業がどう構えているかを示す具体例です。規制を「守りのコスト」ではなく「攻めの投資機会」として捉え、現地生産設備まで整えて臨む - この姿勢は、ハラル市場に関わるすべての日本企業にとって参考になる動きと言えます。HALAL ICHIBA も、食の領域で確かな商品をお届けし、業界全体の成長に貢献していきます。