この記事でわかること
ハラール食品の流通が国境を越えて広がる中、日本のハラール認証にとって大きな節目となる出来事がありました。JETRO(日本貿易振興機構)の報道によれば、インドネシア政府機関「BPJPH」が、日本のハラール認証機関3社と相互認証(MRA)を締結したのです。
この動きは、和のハラール食品を扱う私たち HALAL ICHIBA にとっても重要な意味を持ちます。今回はこの業界ニュースを、実際に認証機関と取引を持つ立場から解説します。
相互認証(MRA)とは - なぜ重要なのか
相互認証(Mutual Recognition Agreement / 略して MRA)とは、ある国のハラール認証機関が発行した認証を、他国の政府機関が有効と認める仕組みです。
これがあることで、たとえば「日本で認証を受けたハラール食品を、そのままインドネシアでも販売できる」という道が開けます。逆に、MRAがなければ、輸出のたびに現地機関で改めて認証を取得する必要があり、手続きの負担が大きくのしかかっていました。
報道の要点
・2024年10月、インドネシアで開催された国際会議「H20 Halal World 2024」でMRA署名式が実施
・世界51機関のハラール認証機関が参加
・日本からは JHA(日本ハラール協会)・JMA(日本イスラム教徒協会)・MPJA(ムスリム・プロフェショナル・ジャパン協会) の3機関がBPJPHとMRAを締結
・NAHA(日本アジアハラール協会) もMRAに向けた手続きを進行中
・インドネシアBPJPH認証製品は530万点(2019年から8倍増)、処理期間も10ヶ月→21日と大幅短縮
出典: JETROビジネス短信「インドネシアが日本のハラール認証機関3機関との相互認証(MRA)を完了」(2024年10月22日)
今回の締結が持つ 3つの意義
① 日本発ハラール食品の輸出機会が拡大
インドネシアは世界最大のムスリム人口(約2.4億人)を抱える巨大市場です。この市場で「日本の認証」がそのまま通用するようになれば、日本メーカーの輸出ハードルは大幅に下がります。和食・和菓子・調味料などが、これまで以上に世界に届きやすくなります。
② インドネシアBPJPH制度の急速な発展
今回のニュースで特に目を引くのは、BPJPH認証を受けた製品が 2019年比で8倍(530万点) に増えたこと、そして認証処理期間が 10ヶ月から21日 へと大幅に短縮されたことです。制度としての実効性・処理能力の両面で、インドネシアが本気でハラール市場を成長させようとしている姿勢が見えます。
③ 2026年10月の「認証義務化」に向けた重要ステップ
インドネシアでは2026年10月から、多くの食品分野でハラール認証の取得・表示が義務化される予定です。相互認証(MRA)の枠組みは、この義務化に対応するために不可欠な国際的インフラの整備と言えます。日本企業にとっても、今から準備を進める意味は大きくなっています。
HALAL ICHIBA が扱う認証機関との関係
私たち HALAL ICHIBA では、日本国内の複数のハラール認証機関から認証を受けた商品を取り扱っています。今回の報道に登場する認証機関のうち、当店の取扱いは以下の通りです。
- NAHA(日本アジアハラール協会): 当店取扱の約120商品で認証を取得 - MRAに向けた手続きを進行中
- JHA(日本ハラール協会): 当店取扱の約20商品で認証を取得 - MRA締結完了
- JHF(日本ハラール財団): 当店取扱の約80商品で認証を取得
- その他、LPPOM MUI(インドネシア)、MHC、Japan Halal Development Trust など
お客様が HALAL ICHIBA でお選びいただく商品の多くが、国際的にも通用する認証を得たものであると言えます。特に、認証機関が国際的な相互承認を進めることは、私たちがお届けする商品の信頼性を、より確かなものにしてくれるはずです。
業界の今後 - お客様への影響
この動きが、HALAL ICHIBA のお客様にどのような影響をもたらすのか、2つの視点で整理します。
BtoBのお客様(飲食店・輸出事業者)へ
海外展開を検討されている飲食店様や、日本食品のASEAN輸出を進める事業者様にとって、認証取得の選択肢が広がります。「日本で認証を取れば、インドネシアでも通じる」という前提が整うことで、輸出計画の立案が現実的になります。
BtoCのお客様(一般消費者)へ
「この認証は本当に信頼できるのか?」という不安を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。国際的な相互承認が進むことは、認証機関の信頼性が第三者的にも認められていることを示す指標になります。「安心して選んでいただける根拠」が増えることになります。
HALAL ICHIBA の取り組み
市場の変化とともに、私たち HALAL ICHIBA は「信頼できる調達ルート」を守り、より多くの選択肢をお客様にお届けしていきます。
和食の基本調味料10品を一度にそろえられるお試しセット。NAHA・JHF・JHAなど各種認証を取得した商品で構成されています。
この他にも、ハラール認証済みの調味料・お肉・チーズ・お茶などを幅広く取り扱っております。ぜひ一度お立ち寄りください。
まとめ
ハラール認証の国際的な相互承認が進むことは、業界全体の「信頼のインフラ」が整備されることを意味します。今回のインドネシアBPJPHと日本の3機関(そして手続き中のNAHA)の合意は、その大きな一歩です。
私たち HALAL ICHIBA は、こうした業界の動きを注視しながら、お客様に安心してお選びいただける商品を、これからもお届けしてまいります。